PM2.5とモラルの低下とクリスマスと

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「中国では言論統制がされている」とよく言われます。でも「上に政策あれば下に対策あり」とも言われるように、統制をかいくぐって、ユーモアあふれる社会風刺的な投稿が中国のSNSでもよく共有されます。

最近、中国は経済発展によって豊かになってきたためか、クリスマスパーティーやクリスマスプレゼントなどへの熱狂が批判的にとりあげられます。またPM2.5などの大気汚染により視界が悪くなったり、呼吸困難になったりなど環境破壊への意識も高まってきています。そして、交通事故などで手助けした人が逆に助けられた人に助け方が悪いと訴えられて賠償金をとられる事案があったため、誰も街中で倒れた人を助けなくなったなど社会のモラルの低下も心ある人たちはみな憂いています。

そうした社会の不安を象徴するような写真と投稿が、12/24、中国のSNSで出回りました。

「重要通知 サンタクロースが中国に到着するや否や、スモッグ中毒により昏倒しました。そのあと誰も助ける勇気がなく、凍死しました。クリスマスも取り消しとなりました。」

PM2.5によるスモッグへの揶揄、倒れた年寄りを助けた人が訴えられた事案への揶揄、昨今の中国でのクリスマス熱狂への揶揄、が含まれた優れた小咄だと思いませんか?

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2002年9月から2003年5月まで華東師範大学留学。 2005年9月に日本の某私立大学大学院を修了。専門は歴史学(中国近現代史)だったはずだが、中国はもちろん日本の政治、経済、軍事、歴史、文化など各分野にも手を出している為、専門分野は混乱中。

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