上海人と中国茶

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    上海に行って驚くのが、彼らが中国茶を楽しむスタイル。
    上海の人は緑茶を好んで飲みますが、通常は写真のように耐熱ガラスのコップに直接茶葉を入れてお湯を注ぐシンプルな方法でお茶を飲みます。
    日本茶と違って細かく裁断していない中国茶は渋みが出にくく、お湯にひたしていても日本茶のように濃くて飲めなくなるということはないため、この方法が可能なんです。
    また、わざわざガラスで飲むのは、緑茶ならではの茶葉の形や色の美しさを楽しむためでもあります。紅茶やプーアル茶はこの飲み方は適しません。

    オフィスでは出勤してから退勤まで、みんながマイカップで絶えずお茶を飲むので、コップを持って給湯器と座席(そしてお手洗い)を往復している姿が一日中見られます。
    タクシーの運転手さんは、蓋付きのガラス瓶に茶葉とお湯を入れて蓋をし、一日持ち歩いています。これが水筒代わりなんですね。
    わたしは上海で働いていたときも、帰国してからもオフィスではこの方法でお茶を飲んでいますが、日本では、茶葉をわかめだと思って「いつもわかめスープを飲んでるんだね」などと不思議そうに言われたこともありました。確かに、日本でやると少々奇妙ですよね。

    わたしも、最初は茶葉が口に入らないのかな?と思いましたが、これは2~3回すると慣れて気にならなくなります(たぶん…)。上質な茶葉は食べることもできるので、口に入ってもそんなにいやな感じではありません。

    とにかくお茶好きな上海人。スターバックスなどコーヒーチェーンが増えつつありますが、生活にしみこんでいるのは、やっぱり中国茶!

    「何のお茶が好きか」

    ということだけで、話がはずみます。
    お酒好きな人がお酒で盛り上がるといった感じでしょうか。
    中国茶というと茶器も揃えなくてはいけないし、おいしい淹れ方も難しそう…。
    わたしの周りでも中国茶に対してそういうイメージを持っている方は多いのですが、まずはコップに茶葉をお湯を注ぐだけ。そんなシンプルな方法で、中国茶を楽しんでみませんか?上海人とも仲良くなれること、うけあいです。

    次回は、上海でのお茶の買い方について、レポートします。

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    大阪府生まれ。 大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)卒業。 1998年北京広播学院、2004年上海戯劇学院に留学。 その後、上海にて3年間のOL生活を経て2007年に日本帰国。

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