変化し続ける強さと魅力:「M50」東京潘画廊
『周光靖個展 異想世界 FantasyWorld』

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莫干山路50号「M50」に東京潘画廊はあります。経営者の潘守智さんは、貿易会社を経営する傍ら、2000年に潘達(PANDA)芸術会社を創立し、上海の画廊の前身となる潘画廊を2001年東京恵比寿にオープンしました。その後、2010年の上海万博にも深く関わり、日中の文化芸術交流を推進するべく、同年2010年11月、上海に画廊の拠点を移しました。まず浦東から始まり、ここM50に腰を据えたのが2012年5月です。それから5年間、移り変わりの激しいM50の中で、上海と東京を往復しながらアーティストの個展はもとより音楽会、演劇活動、文化講座などを開催し続けています。

さて、今回ご紹介させて頂くアーティストは、周光靖(ZhouGuangjing)さん。
1986年上海生まれ、美術専門高校・華山美校を卒業し、日大芸術学部(美術系)に留学、大学院(芸術学研究科)まで進学され、卒業した後2014年に上海に戻りアーティスト活動をされています。(実際は、日大入学前に日本語の語学学校へ2年間通われているので、計8年間日本で生活されていました。)

日本との縁はご自身が2歳の頃、お父様が仕事で日本に赴任されたところからだそうです。ご自身は、祖父母と一緒に上海で暮らし、高校卒業と同時にご両親の住む東京へ。高校時代は日本のアニメが好きだった事もあり、日本の美術系大学へ進学する事に躊躇はなかったとおっしゃっています。それに、なんと言っても留学なのに、自宅から大学に通えたという恵まれた環境だったので、ご両親にとても感謝していると話してくれました。

個展開催のきっかけは、日本から上海へ戻っても日本文化に興味があり、M50へ通っているうちに「東京」と名の付く画廊に心惹かれ、どんな画廊なのだろうと思っていたところ、2016年春に日本人アーティストのグループ展が開催された際に、初めて画廊を訪れ気に入ってしまったらしいです。その時は、潘さんが不在だったそうで、後に連絡を取り画廊で会い色々な話をして、結果、個展開催につながったという事ですね。

周光靖さんは上海帰国後、中国のテレビ番組で唯一日本語放送をしている上海電視台外語頻道(ICS)の「中日新視界」という番組でドキュメンタリー取材を受けています。その際に、絵画評論家からは「鮮やかな色で人間の辛さ思索陰鬱を非常に良く表していると」評価されています。

今後の活動としては、やはり絵画を中心において、油絵だけでなく水彩画やアクリル画も試していきたいと思っているそうです。1年後にはまた個展を開催したいという目標もあります。それに加え、自分の描くテーマが「潜在意識にある情緒を表現する」ことなので、心理学方面からのアプローチと何かコラボレーションできたら良いなと期待を膨らませているらしいですよ。今後の動向が楽しみです!

前回M50の記事を掲載してから早9カ月。その間も時折、この場を訪れていますが、Galleryや店舗に併設したCaféが瞬く間に増えていました!来る度に変化する姿に、この「場」の力強さと魅力を感じずにはいられません。世の中動いている!時間は止まらない!と実感しています(笑)

周光靖さんの作品

東京潘画廊 TOKYO PAN GALLERY

営業時間:10:00-18:00
*ギャラリーのオープン日はお問合せ下さい
住所:上海莫干山路50号1号棟301室
電話:021-6208-2759
URL:http://www.tokyopangallery.com
住所:東京都渋谷区東2-15-2
電話:+080-3247-1644

〈 行き方〉
13号線江宁路站1号口から徒歩10分
1号口出て駅入口を背にし长寿路の歩道を東へ歩き立体交差の道路を右に見て突き当たり西苏州路を左折れ そのまま河沿い道なりに歩くと正面に見えます。

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上海在住。アート好き*飲む食べる大好き (写真:©Adachi Makoto)

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