とある中国観光地における市場価格と信用と

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UMAです。今回は中国観光地での物売りについて。
中国での買い物では値切るのが鉄則というのはもうだいぶ知れ渡っていると思います。また、売り子が非常に熱心で、少し買わないそぶりを見せるとすぐに値下げ交渉をしてくることも有名です。今回は月並みな話になってしまうかもしれませんが、西安の兵馬俑でUMAが体験した話をご紹介したいと思います。

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UMAが日本からのお客さん10人ほどを連れて西安を訪れた時のこと。現地で馬さん(仮名)という、達者な日本語を話すガイドさんを連れて兵馬俑を訪問しました。日本からのお客さんはみんな中国が初めてで、当然中国語がわかりません。なので日本語がうまい馬さんかUMA頼み。馬さんは、巧みな話術でみんなからの信用をすぐに勝ち取っていました。

バスの中でも街中でも馬さんはずっとしゃべり倒していて、ああ、本当におしゃべりが好きなんだなあという感じです。馬さんは「私は日本留学したことないけど、日本語勉強して、沢山日本人を案内しました。日本大好きです!」みたいなことも言います。営業マンのようです。

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そんな馬さんと一緒に兵馬俑を訪れると、やっぱりマシンガントークで次々と発掘の歴史や、現在の展示状況などを言葉巧みに説明していきます。ですが出口が近づいたとき、馬さんもさすがに口数が少なくなってきました。ああ、疲れたのかな?トイレに行きたいのかな?と思っていたら、突然地元民と思しき人たちが4人ほど近づいてきました。浅黒い肌で小汚い服。にこにこ愛想のいい顔をしています。そして第一声「200元!」日本語です。まだ博物館の中なんですけどね(笑)。

見ると手に粗末な箱にいれた兵馬俑の兵士たちや将軍、軍馬なんかの小さな彫像が6体くらいならべられています。そこを指さして「200元!」と日本語で叫んでいるのです。そんなガラクタ、いりませんから当然みんな無視します。するとすぐに「150元!」「100元!」「80元!」とどんどん値段が下がっていきます。ついには「50元!」と元の値段の四分の一になってしまいました。

そうすると日本人のお客さんの中には、少し関心を持つ人が出てきます。「え?50元なの?」と。すると地元の売り子は満面の笑みで「50元!」と言い、さあ金を出せと、箱を持っていないほうの手を突き出してきます。私はあわてて、関心を持った人に、「こんなの買ってもしょうがないでしょう、先を急ぎましょう。」と言います。すると地元民の売り子がかなり剣呑な雰囲気を醸し出してきます。いや~な気がした私は10人のお客さんを連れて先を急ぎます。兵馬俑の博物館を出てすぐ隣には売店があるので、そこに駆け込みました。すると地元民たちは舌打ちをして、もとの博物館出口のほうに戻っていきます。

そして一息つくと、馬さんが現れました。あれ?どこ行ってたんだ?と思い、馬さんに一部始終を話すと、馬さん「ああ、買わなくてよかったですね。それ50元っていうのは一体の値段で、結局6体いれば300元、あるいは箱代は別に100元だとか、箱代が50元で、人形代金は別だと難癖をつけられたと思いますから。」と平然とのたまいます。

あやうく買わされそうになったお客さんの一人は、「馬さん、知っていたなら教えてちょうだいよ(笑)」というと、馬さん、ニコニコと、でも目は笑わずに「いや、もし私がそういうことを言ったことが彼らに知られたら、私が今後、兵馬俑でガイドする時、商売の邪魔しやがったなって、いじめられちゃいますから。だから皆さんには悪いと思いましたけど、黙って姿を隠していたんです。いや、皆さん、きちんと判断できる方でよかった」と。

てっきり味方だと思っていたガイドの馬さんがお客さんの利益より自分の安全と利益を考えている食わせ物だったと気づいたお客さんたち一行は、帰りのバスの中で、「もし旅の疲れとりたいならマッサージのお店とかご紹介しますよ!!」と馬さんに言われても誰も誘いに乗らなかったのでした。

ちなみに、例の彫像セットは売店で一体10元、6体箱付き60元で買えるようなものでした。
さらに値段交渉もできる(笑)。こんな狭い場所でも統一的な市場価格がない中国では、隙を見せたら、すぐに食い物にされます。しかも売店によって同じモノでも値段がちがう。さらにガイドさんも味方ではない、自分の打算で動いているので日本語がうまいからと、簡単に信用してはいけないと感じた話でした。

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uma
2002年9月から2003年5月まで華東師範大学留学。 2005年9月に日本の某私立大学大学院を修了。専門は歴史学(中国近現代史)だったはずだが、中国はもちろん日本の政治、経済、軍事、歴史、文化など各分野にも手を出している為、専門分野は混乱中。

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