映画『容疑者Xの献身』の中国版が、興行収入14億元(約226億円)の大ヒット

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中国語タイトルは、『嫌疑人X的献身』。
公開から3週間で、興行収入が4億元(約226億円)を突破する大ヒットとなっています。
映画レビューサイトでの評価は、時光網で6.7、豆瓣で6.5(どちらも10点満点)と、ちょっと渋めかなというところ。

実際に映画館で見た感想は・・・
さすが勢いのある中国映画!という感じで、オープニングから大型映画の風格が漂います。
撮影規模や、ロケ地、役者、小物まで、手を抜くことなくしっかりお金がかかってます。
そして全体を通して、原作を大切に、丁寧に映画化された印象を受けました。
原作者・東野圭吾氏の作品は中国でも人気が高く、中でもガリレオシリーズは根強いファンの多い作品です。(2015年度のアマゾン中国の書籍セールスでも、第2位に東野圭吾の新作がランクイン。※関連記事は こちら

今回、日本の原作小説と映画版をもう一度見直して見たのですが、中国版は日本の小説と映画のどちらからの要素もあり、二つのいいとこ取りをしたような仕上げになっていました。

中国のニュースサイトをチェックして見ると
「監督の蘇有朋はメディアの取材に対して、版権の契約の中に”シナリオは必ず原作者の最終確認を得なければならない”という規定があったこと。監督と脚本家がシナリオを仕上げた後、日本語に翻訳して東野圭吾へ提出し、何度もやり取りの上、第35稿まで修正を重ねて最終稿となったことを語った。」(中国語サイト「銭江晚報」より)とありました。なるほど。

ただ、映画全体ではちょっと残念な印象。
役者のトーンが常に深刻で重すぎたり。(なのに、セリフはちょっと軽かったりで、笑っていいのか微妙な場面も。それが救いになっているのかもしれませんが。)
そして肝心の後半、事件の全貌がわかるところまでの持っていきかたで、視聴者の感情移入が置いていかれてしまったような感じをうけました。
日本版を見返すと、そのあたりのバランスが絶妙だったなと。

日本の映画版公開は2008年10月でした。
それから約9年。新たに映画化された中国版を見比べてみるのも、一興です。
機会があればぜひ。

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関連記事:
amazon中国の2015年書籍セールストップ100

『嫌疑人X的献身』

監督:蘇有朋
主演:王凯(物理学教授・唐川役)、张鲁一(中学の数学教師・石泓役)、林心如(数学教師の隣人、シングルマザー役)
2017年3月31日 中国公開

映画紹介サイトは こちら(中国語)
予告動画サイトは こちら

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神奈川県生まれ。牛心オーナー。 青山学院大学文学部卒業。北京電影学院留学を経て、2002年より、中国・上海のテレビ制作会社に勤務し、日本文化や流行を現地で発信する仕事にたずさわる。

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